骨の痛み-骨転移の痛み

● 骨転移に伴う痛みは、骨膜や骨髄に分布する侵害受容器を介する痛み。
● 腫瘍の増殖に伴って、骨が膨張して、骨膜の張力が高まり、痛みを生じる。
● 骨転移部の骨膜の炎症。腫瘍から放出されるIL-1、IL-6、TNFなど。
● 炎症を伴う腫瘍浸潤の結果、骨および近傍の関節と軟組織に発痛物質が遊離され、それらに分布する侵害受容器が刺激されて痛みを生じるとする説。
● 脊椎骨に骨転移が生じた場合には、神経根痛が加わる。
● 安静時痛
 体動時痛
 安静時痛も体動時痛も、麻薬が効きにくい痛みであり、NSAIDsとオピオイドの併用のほか、鎮痛補助薬の投与が必要。
● 体動時痛については、鎮痛薬やビスホスフォネートなどの薬物療法では限界があり、放射線療法や、骨セメント、コルセットなど非薬物療法なども併用する。
● 骨転移の起こりやすいがん

溶骨性転移 造骨性転移
乳がん、腎がん、肺がんが代表的
その他:副腎腫瘍、消化器系腫瘍、前立腺がん、甲状腺がん、子宮がん、メラノーマ、皮膚がん、神経芽細胞腫、骨肉腫、脂肪がん、卵巣や精巣腫瘍
前立腺がん骨転移
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 化学療法、放射線療法、内分泌療法
 ビスホスフォネート療法—骨吸収抑制剤 がんでも有効