有痛性痙攣 =強直性痙攣 tonic cramp=持続性痙攣 tonic convulsion

こむらがえり=腓腹筋痙攣 muscle spasms of triceps surae

● 有痛性痙攣は、筋肉内に分布する運動神経終末部の自発性興奮に始まる。
● 筋線維の一部が強く収縮すると、収縮した筋線維と収縮しない筋線維の間にずれの力が働き、筋肉の痛覚線維を刺激して、痙攣と痛みが生じる。
● 1本の運動線維は枝分かれして多数の筋線維を支配し、運動単位を構成する。この分枝の一部が興奮すると、この興奮が他の分枝に送られて1本の運動線維が支配する筋線維群が収縮する。随意運動が加わると、興奮性をさらに高める。運動単位の痙攣が始まると、代謝産物が遊離されて、近くに分布する運動神経線維終末から興奮が発生する。このように痙攣がより多くの運動単位に巻き込むようになる。
● 夏の暑い盛り、激しい筋肉労働により大量の汗をかいたときに、食塩をとらないと、筋肉が痙攣する。
● 睡眠中の夜間痙攣は、足の他動伸展 plantar fexionでによって生じる。通常、片足などの片側で生じる。
● こむら返りのような有痛性痙攣の痛みは、痙攣が始まるとすぐに起こる。
● 就寝前のキニーネ内服や、フェニトイン、カルバマゼピン、ジアゼパム でコントロールできる?
● 有痛性痙攣は、正常人でも生じるが、頻発する原因がある。
● 運動ニューロン疾患、尿毒症、甲状腺機能症、細胞外液の減少または濃度低下、筋収縮時の機械的変形などがあると、運動神経終末部が興奮しやすい。
 1. 原因を特定できない場合
  高齢者の夜間のこむら返り
  大きな筋肉の線維束攣縮
  運動に関連した中間の痙攣
 2.下位運動ニューロンの障害
  筋萎縮性側索硬化症、陳旧性ポリオなど、
  ラジクロパシー、ニューロパチー
 3.代謝障害
  妊娠
  尿毒症
  甲状腺機能低下症
  副腎髄質機能低下症
 4.体液の急性喪失
  下痢、嘔吐
  利尿薬の使用
  透析